2023/05/12
【長野県全域対応】土地購入の際には「重ねるハザードマップ」と「わがまちハザードマップ」をうまく駆使しよう
住宅を建てるには、建築地=土地が必要となります。
既に建築予定地を保有している、もしくは譲渡してもらえる人は不安は無いと思いますが、これから土地購入をするという方は、人生で初めての買い物、不安も大きいと思います。
さまざまな留意点がある土地購入ですが、この記事では被害にあってからでは後悔しきれない「災害被害」に着目し、土地購入の際のリスクを減らす手段として、ハザードマップの活用方法をお伝えいたします。
ハザードマップは過去の災害情報や計算モデルを用いて、災害被害を予測・可視化したモノ
どこでいつ起こるかわからない自然災害ですが、過去の情報やシミュレーションした結果を用いて、予測することは可能です。
「ハザードマップ」はその予測をリスクの大小によって色分けし、地図に落とし込んでくれている地図となります。
↑佐久市のハザードマップ 浅間山の噴火範囲や洪水災害へのリスクが図示されている
本来はご自身が住んでいるエリアの災害リスクを知り、避難経路や避難場所の確認のために使うものですが、土地購入段階で候補地のリスクを調べておくことも出来ます。
国土交通省と国土地理院が提供している「重ねるハザードマップ」「わがまちハザードマップ」は情報が網羅的にまとまっているので非常に便利
ハザードマップは、市役所などに行けば配布されていたり、市のHPにも掲載されていたりするので、調べれば比較的簡単に手に入れることが出来ます。
ただし、各災害に対して一つずつハザードマップが作成されていることなどがあり、各種災害の網羅的な情報を探す際には少し手間がかかります。
そんな時に非常に便利なのが、国土交通省が提供してくれている
- 重ねるハザードマップ
- わがまちハザードマップ
という2つのサービスです。
この二つの無料サービスを駆使すれば、すぐにご自身が建築予定地として考えているエリア・候補地の災害予測を調べることが出来ます。
土地購入の際にこの二つのハザードマップサービスを利用する手順はとくには定められていませんが、個人的なコツをお伝えすると
- 複数の災害リスクをざっくりと確認するには「重ねるハザードマップ」
- 気になる土地の周辺をじっくり調べるには「わがまちハザードマップ」
というルールを設けています。
複数の災害リスクをまとめて確認するには「重ねるハザードマップ」がべ便利
重ねるハザードマップは、検索欄に住所を入力するだけで複数の災害リスクを明示することが出来るサービスです。
表示できる内容としては
- 洪水(想定最大規模)
- 土砂災害
- 津波
- 道路防災状況
の4項目となります。
試しにトモノ佐久平スタジオの住所「長野県佐久市岩村田1290-7-1F」を入力してみました。
検索すると当該住所にフラッグが立ち、周辺の地図と合わせて確認できるようになっています。
画面上には、災害に合わせたアイコンがありますので、それをクリックすると地図に自動的に災害予想が現れます。
全ての災害予想を表示してみましたが、少し離れた場所に土砂災害のリスクが表示されただけでした。
どうやらトモノ佐久平スタジオの周辺は大きな災害予測は無いエリアのようです。
このように、広範囲の災害リスクを一目瞭然に確認できるのが「重ねるハザードマップ」のメリットです。
まずは、検討しているエリアにどのような予測がなされているのかを確認する際に便利です。
さらに細かく見たいのであれば「わがまちハザードマップ」から各行政のハザードマップを入手してみよう
ご検討しているエリアやその近隣にリスク予想が表示された場合は、それがどのようなものなのかを確認したいと思います。
その際には、「わがまちハザードマップ」を使い、各行政が作成しているハザードマップを直接手に入れると更に詳細な情報がわかります。
こちらも試しに、「長野県佐久市」を検索してみました。
検索すると、各行政が作成しているハザードマップへのリンク情報が現れますので、詳細に調べたいハザードマップへのリンクをクリックしダウンロード等することも可能です。
佐久市の洪水情報ハザードマップです。
この画像だとわかりにくいかもしれませんが、ダウンロードしたデータであれば画面上での拡大などもできますので、気になる場所の詳細情報を調べることが出来ます。
重ねるハザードマップ上では確認できなかった情報も行政が作っているハザードマップには書かれていることも多々あります。例えば、この佐久市のハザードマップでは「浅間山」の噴火の際のリスクも表示されています。
あまりに気にしすぎるのも土地購入の難易度を上げてしまいますが、気にしないのも怖いです。一度は土地購入にあたっては、ハザードマップを見ておくのも良いのではないでしょうか。